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塾長ブログ.....思いつくまま そのままに。

作文の書き方

先日のブログで “作文” について触れました。
昨今の小中学校では、 “作文” を書く・学ぶ・指導する時間がないようです。
 
そこで当教室で指導している「作文の書き方」について少し書いておきたいと思います。
 
作文を書くというと、最初に題材の選択から文の中身について思いめぐらしてしまいますが、まずは文章を書くルール・決まり事から説明して行きます。
パソコンや最近のweb上の入力フォーム等では異なることもありますので、ここでは “原稿用紙” の使い方で説明していきます。
 
■記号の使い方

「  」 … かぎかっこ
・会話の部分や自分の思いを書く部分の前後につける
・引用文・他の文と区別して取り上げる部分、強調したい内容にも使う

『  』 … 二重かぎかっこ
・「 」の中にさらに「 」を使うとき

チェック!.jpg ・書名などを示すとき

(  ) … かっこ
・語句などに注釈をつけるとき  〔例〕2016年(平成28年)
・思ったことを書くとき「 」の代わりに使う

、 。  … 句読点(くとうてん)
「 。 」句点(くてん)
「 、 」読点(とうてん)
句点は文章(文節)の終わりにつける
読点は文の区切りや意味の切れ目につけて文章を読み易くする為に使う

       … 中点・中黒
・単語をいくつか並べて書く時や見出しに使う   〔例〕季節には、春・夏・秋・冬がある。
・日付や時刻などを省略して示すとき

・・・・・ … 文章を途中でやめたり、省略したりするとき
・間をあけるとき  
・会話文などで、無言を表すとき

? ! 疑問符や感嘆符は横書きの文章や基本的に英文などで使う記号なので、
              作文では本文中にはあまり使わない  
 

■文章の書き方、段落の使い方

段落…ひとまとまりの文章の区切り

・ 段落の書き出しは、一マスあけます。
・ 一マスに一文字。符号、句読点も一マス使います。
・ (句点)や(読点)は行の最初に書かないで欄外か最後の一マスに文字と一緒に入れます。
・  ・・・・・は二マス使います。
・ 会話の部分は「 」を、会話の中の会話や書名などには『 』を使います。長い会話文は改行します。
・会話に続く文章は次の行の一番上から書きます。
・漢数字を使います(縦書きの文章)
 

■主題を見つける

主題とは書き手が読み手に最も伝えたい「ことがら」や「考え」「気持ち」のこと。男子.jpg
作文の中心となるもので、これがはっきりしないと文章全体がぼやけ意味不明の作文となってしまいます。
自分が一番書きたい事、読み手に訴えたいことを主題文にし、それを中心に作文の全体を組み立てていきます。
 

■材料を見つける

材料とは、主題を肉づけるもの、文章の内容を形作るもの。
「体験したこと」「見たり、聞いたりしたこと」「考えたり、感じたりしたこと」これらが作文の材料になります。
一つの事柄をいろいろな角度から見つめる・思い起こす事で集めます。
そして主題との関連の強弱で必要な材料だけ残して組み立てていきます。
 

■組み立てと段落分け

主題や意図が読み手に伝わるように、適切な材料を効果的に組み立てていくことが大切です。

★作文の組み立ての基本となる三段型《 序論・本論・結論 》

序論(書き出し)は、読み手に興味を起こさせ本論の話題に引き込ませる部分です。
具体的な表現は、次の本論で述べていきますので、あっさりとしかも簡潔に書く。

本論(本文)は、作文の中心となる部分です。
話題についての具体的な説明、或いは出来事を描写して文章に肉づけを与えていきます。
具体的な表現が必要です。
その時の様子、感じた事などを順序よく詳しく書きます。

結論(結び)は、自分の考えや感想をまとめて文章を締めくくる部分。
どんなことを思ったか、結果的にどうなったかを短くまとめて書きます。
 
★段落分け
文章を読み易く、理解させるためのものです。

・一つの段落は、一つのまとまった内容を持ったものです。

そしてその内容話題が変わるときには改行して新しい段落を立てます。

・話題の転換になるものは次のようなものがあります。
「ことがら」「考え」「時間」「場所」「できごと」など

・材料の配列には「場所の移り方や時の移り方」または「ことがらの原因と結果の関係」のどちらかを基に考えるといいでしょう。
 
※ 一段落をあまり長くとると読み難い文章となります、だらだらと長い文章は読むのにも疲れます、注意しましょう。

 
■表現の工夫  

★書き出し文の工夫


えんぴつ筆記.JPG 作文は書き出しで決まると言われます。
次の点を考慮し工夫します。

①  読み手の興味を引き付け、読み続けたくなる気を起こさせる文。

②  すっきりした素直表現の文。
③  主題への導入になる文。
④  書き出し文の型を考える。
・ 意見や説明から
・ 会話文あるいは著名な言葉からの引用
・ ある場面・情景・人物の描写から
 

★結びの文の工夫

結びは文の締めくくりです、書き出し本文と続いてきた内容とかけ離れたり照応しない内容では、何が言いたい文なのか意味不明になってしまいます。
①  生活的な文、物語的な文章は余韻・余情のあるむすび方が効果的。
②  意見文のような文章は、課題に対する自分の主張をはっきり打ち出すのが望ましい。
③  「全体を要約する結び文」「主題をもう一度強調する結び文」「希望や心構えを語る結び文」などそれぞれの工夫が大切。
 

★ふくみのある文章にする工夫

文章には書き手の人柄や個性がにじみ出るものです。
単に考えだけを述べるのではなく、表現を工夫する事によって味わいのある文章にすることで素晴らしい作文となります。
①  文体(敬体か常態)を統一して文のリズムをつくる。
②  場面や情景を生き生きと描くため「比喩」「擬人法」「倒置法」などの表現技法を使ってみる。
③  「会話文」と「地の文」をはっきりとさせる。
 
 

……と、以上のような事に注意しながら書き上げた作文は、少し時間をおいて読み直して見ましょう。
読み返しいろいろな観点から今一度検討し練り直す(推敲する)ことによってより良い文章となり完成形へと到達します。
 
作文を書く、相手に伝わる文章を書く練習をする事は、記述解答式問題が増えた神奈川県公立高校入試の入試対策に繋がるものでもあります。GOOD.jpg
苦手意識を克服して是非文章(作文)書いて見て下さい。
 
 

字を書く習慣、そして国語力~コミュニケーション

「手書きしない」
昨年度の文部科学省の国語に関する世論調査の結果です。
世間の約3割の人は、日常生活で文字を手書きする機会が「ない」「あまりない」と回答しています。手.jpgのサムネイル画像
 
全世代平均が約30%ですが、学生が含まれる若年層より年齢を増すほど手書きの機会が少ないようです。
一方矛盾するようですが「手書きの習慣を大切にすべきだ」と答えた人は9割を超えていました。
理由は「漢字を正確に身につける事につながる」「手書きには個性が表れる」との答えが目立ちます。
年賀状や挨拶状で、印刷だけのものと一言でも手書きされたものでは、やはり9割近くの人が手書きがいいと答えています。
 
パソコンやケイタイ・スマホが普及し、文章のやり取りに機械を介してしまい、手書きする機会が減っているのが私も含めた世間の現状である事は事実です、残念ですが…。
 
  POINT.jpg
話題は変わりますが、最近小中学校では作文を書く、作文を指導するという授業がないようです。
当教室では他塾でもほとんどやらない“作文添削講座”を行っています。
基本は、課題を与え期限までに提出する宿題形式ですが、国語の授業では書き方(文章のルール)まとめ方の指導を行っていきます。
 
実際今の子は作文を聞くのが嫌いです、しかし課題を与え期限を区切って指導すればやって来ます。
最初はなかなか意味不明の文章ですが、回を重ねる毎にちゃんと自分の思いが人に伝わる文章となってきます。
人(他人)に自分の意思を伝える…これが大事なところで、作文で表現が出来るようになると、会話でもキチンと相手に伝わる話し方が出来るようになります。
  作文.jpgのサムネイル画像
英語・数学は頑張るけど国語は…と言う生徒・保護者が多いのも事実です。
日本人である限り母国語である日本語、それも感性に溢れた美しい日本語をしっかり勉強する環境をつくって上げたいと思っています。
 
国語力が低下するとコミュニケーション能力が低下します。
するとどうなるか
「あいさつがキチンと出来ない」「話し手の内容が理解できない」「日常に使える語彙が少ない」「単語を並べるようにしか話せない(片言のような話し方になる)」など人と人との繋がりがだんだん希薄になってしまいます。
 
そしてコミュニケーション能力が低下すると、自分の感情をうまく言葉で表現出来ないので、子供はもどかしさを感じ結果として最近の象徴的な感情行動「むかつく」「キレる」に繋がります。
 
中学校、遅くとも高校までには社会的なコミュニケーションがとれる人として送り出してあげたいと常々考えています。
ひとたび社会に出れば、自分の意思を正しく相手に伝える“プレゼンテーション能力”そして相手の言葉からキチンと意思を汲み取る理解力が不可欠です。
 大木.jpg
生徒達には「返事ができる」「挨拶ができる」「ありがとうが言える」「他人(ひと)に迷惑をかけない」等々 ヒトの常識として最低限備えるべき事への指導も一例として、学問を教えるだけでなく総合的な指導を行っています。
 
上記4つの行為はコミュニケーションの原点です、悲しいことに最近はこれが出来ない大人がいかに多くなったことか…(ToT)
 

当教室のモットー(私の基本的な考えですが)は、
受験の合格をゴールと考えていません、ホームページ指導方針にも記したように
『 将来 みんなが社会に出た時、頑張れる大人、自立した本当の社会人となれる事を思い描き、その一助となれる教育を実践して行きます。』
 

 こちらも参考にして下さい

「敬語の使い方に思う」
「パソコン・ケイタイの功罪と国語力、そしてコミニュケーション」


中3生が夏までにやるべき受験対策

来春高校受験する新中3生へ
 
先週 学校の入学式・始業式も終わり、いよいよ今週あたりから本格的に新学年の授業が始まった頃かと思います。
 
高校受験生となった中学3年生に今やるべき事(やった方がいい事)をお教えします。
 
受験生としての意識はまだまだかと思いますが、今やるべき事を今やるか or やらないかで後々の成果に開きが、或いはあとの負担が違って来ます。
夏前までに以下の事を実行しておきましょう。
 
『中3生が夏までにやるべき受験対策』
○ 中学1・2年生の総復習
当教室では新3年生全員に教材『中学1・2年生の総復習』を配っています。
全て既習単元の復習です、家庭学習でどんどん進めて下さい。
そして解からないところ、もっと理解を深めたいところは塾に持ってきて先生に指導・解説してもらい完全に理解しておきましょう。
 

英語の勉強.jpg○ 各教科 夏までの学習ポイント
≪英語≫
英文法の総復習。語彙力・単語力アップ。長文読解力強化。
単語は自習で覚えるものです、覚えるために塾の授業時間を使っていてはもったいないです。
塾では、覚えた単語を使って英訳・和訳の学習をしていきます。
そして、不定詞構文や分詞など先取りして取り組んでおく。
 
≪数学≫
文字式・方程式など計算力のアップ。
計算が速く正確になれば考える時間を増やすことができます、文章題の加点を左右します。
神奈川県公立高校入試問題の問1・問2は計算問題(サービス問題)です、問1・問2のフル得点を目指しましょう。
先取りは2次方程式と2次関数。
 
≪国語≫
漢字・語句暗記。
漢検3級レベルが出来れば高校受験の漢字はほぼ網羅できます。
国語の勉強としてまずは、たくさんの文章に触れ読む事、そして内容を簡潔に要約してみる、随筆などは筆者の心情を読み解く訓練をする。
同じ文章でもいいので繰り返し読んで長文に慣れることが大切です。
 
≪理科≫
特に化学分野(化合物の規則性・濃度)、物理分野(圧力・密度・電気回路)
それぞれの分野の計算問題に対しての苦手意識を克服すること。
解かってしまえば小学校レベルの計算で解が導き出せるので、高校入試では加点のチャンス問題です。
 
≪社会≫
地理分野…まずは入試以前に世界の地域や日本の地域の基礎学習。
各県の位置と県庁所在地、主要な国の位置と首都は最低限覚える。
歴史分野…年表で年号と時代背景を覚える。
出来事を時系列に整理する(ノート活用)
塾の授業では、3分野(地理・歴史・公民)をリンクして学習して行くので基礎知識を蓄えておく事が重要。
 
 
以上のように夏までに
(1)3年生以前の学年の学習内容(既習単元)を掘り起こす。good.jpg
理解不足単元はもう一度学習し直す。
苦手分野を克服する(塾の先生が強力にバックアップします)。
(2)3年生のこれからの学習単元を先取り学習しておく事により、学校の授業の理解度が深まる、そして早くから入試過去問にトライすることが可能となる = 5月から始まる“模試”の点数にも反映する。
 
是非やってみて下さい。
ガンバレ受験生!!(受験生意識はまだそれ程高くないかも知れないけれど…)
 

" 塾のお正月 "

DSC_0059-1.jpgご入学、ご進学おめでとうございます。
 
新入学生は新しい学校、進級生は新しい学年の新しいクラスでの授業が始まっていることと思います。
事の始まりはいつも不安もある一方で、それぞれに大きな希望に胸ふくらませている時期かと思います。
 
春4月…当教室にも新しい生徒の顔ぶれが加わり、新たな年度がスタートしました。
4月は、学校や塾にとって新しい年の始まり言うなれば “お正月” です。
 
高校入試に合格して卒塾していった生徒達もいますが、ウチの生徒達は卒塾しても皆よく顔を出してくれます、また近況を報告に来て欲しいと思います。
 
そして高校生として続けて当塾に通う生徒達にも、そしてそして小学校・中学校在学の塾生たちにも当然、私に縁のある地元の生徒達みんなに新年度もこれまで以上のバックアップを、そして学校だけでは賄いきれないサポート教育を改めて今年も誓う今日の塾長でした。

神奈川県公立高校 28年度入試 分析速報

神奈川県公立高校28年度入試は、全体的な出題の傾向は変わらなかったものの、今まで以上に“思考力” ・ “判断力” ・ “表現力“ を求められる問題の内容になりました。
問題として与えられた情報を分析してどう考え、そして答えとして結論を正しくどう表現するかが問われた内容でした。

まだ速報段階ですが、教科別に昨年の平均点と比較すると、英語・数学の難易度が上り、国語は昨年並み、そして難題だった理科 2年続けて30点台の平均点を出した理科は若干の平易化が見られました。
これにより5教科の平均点が昨年 昨々年に比べ近似し(バラつきが多少収まる)改善が見られたと思います。

まだ全体のデータが出揃っていませんので凡その速報点数(推定)になりますが、各教科の平均点は
英語 :  約 44点(  ↓  )             (    )内昨年対比

思考表現力.jpgのサムネイル画像 数学 :  約 50点( 若干↓ )
国語 :  約 64点( → )
理科 :  約 45点(  ↑  )
社会 : 約 53点( 若干↑ )


□ 英語 : リスニングのボリュームが増し、スピードが速まる。
穴埋めや選択が減り、文脈をきちんと読み取って正確に解答を導く力が問われました。
□ 数学 : 大問4が “確率” に変更、大問5グラフ記入形式に変更。
今年度は更に証明問題の難度が高くなりました。
□ 国語 : 若干の内容変更はあったものの傾向変わらず、比較的解き易い問題だった。
□ 理科 : 昨年 昨々年と比較すると難度が下がったと思われますが、とは言っても平均点(推定)が45点ですので点数が取り難い内容である事は変わらず、知識だけでなく科学的考察から答えを導き出す思考力の必要な代表的な教科です。
□ 社会 : 全教科の中で最も形式の変化があった教科でした。

歴史の大問3は地図による導入に変化、大問の1~4では、地理と歴史が融合した問題が多く出題されたが、全体を通して難問は少なく比較的解きやすい問題が多かったと思われます。

いずれにしても25年度の入試制度改革から学力検査の問題は「思考力・判断力・表現力」を求める内容へと変わり この傾向は今後も継続されていくと予測されます。


神奈川県の公立高校入試で良い結果を出す為には、普段からの学習でたくさんの演習を繰り返すことにより、知識量だけではなく考える力を身に付けていく事、思考力・表現力を早い段階から習慣として身に付けていく事が大切です。




※ 28年度入試 学力検査結果 確定版は「教育情報」ページをご覧下さい。

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