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公立高校の普通科のあり方と学校再編
以前ブログ(教育情報)の記事にも書きましたが、公立高校の再編及び改革が行われています。
全国的にも高校への進学率が99%とほぼ全入の時代をむかえ、その教育内容や制度の抜本的な見直しに着手しています。
特に「普通科」は教育内容が画一的で、生徒の側も高校の選択にあたって「学びたいもの」ではなく、中学校の成績を基準に「行ける学校」を選んでいるのが実情です。
中学生のうちにある程度将来目指すものを見つけた子は、専門の知識や技術を身に付けるために“工業高校”や“商業高校”等に進学していきますが…
生徒がより目的意識をもって学べる「普通科」があってもいいはずです。
1994年には普通教育と専門教育から幅広く選べる総合学科も創設されましたが、現在は約7割の生徒が普通科に在籍しています。
文科省のある調査では「学校の勉強は将来とても役に立つと思う」と回答したのは中1の37.7%から、高1では27.4%に下がっています。
政府の教育再生実行会議は高校改革の提言をまとめ、社会で一般的に必要な教育を行う学科の枠組みは残す一方で、「サイエンスを重視する」「地域人材育成を目指す」など特色に応じて類型化し普通科を細分する方向で、文科省の中央教育審議会(文科相の諮問機関)で具体的な類型を議論しています。
2016年度から10年計画で始まった神奈川県の公立高校再編計画では、生徒の多様性を尊重し、生徒の学びにとって何が必要かという視点を優先する改革に取り組んでいる最中です。
例えば、普通科と1クラスの自然科学科が存在した生田高校は、2017年度に自然科学を廃し全て普通科とした上で、自然科学科の教育内容を学校全体の特色とする普通科へと転換しました。
弥栄高校ではコースとして存在していた、外国語・理数を学校全体の特色として普通科を新設、また美術コースと音楽コースを学科として独立させました。
吉田島総合高校は、農業科と生活科学科の併設校へと転換されました。
まだ再編計画は進行中ですが、このように画一的だった普通科がそれぞれ特色を持った普通科へ転換されて行く事により「学びたいもの」を選んで進路を決められる学校となり、生徒たちの将来の自立を促す大きな流れとなることを期待しています。
中学校での進路指導の重要度が増すのは言うに及ばずですが…。
◇ “ 教育情報 ” のページ内に「2019年春版 神奈川県公立高校偏差値ランク」アップしました
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2019年5月16日 21:18